床暖房 はがさず設置

床からの冷えを和らげてくれる床暖房。近年、既存の床の上に重ねて設置できるものが登場しています。床をはがさないので工事が簡単、その分工事費も安く済みます。部屋の一角だけなどに部分的に取り入れる家庭もあります。

ノーリツ(神戸市)の床暖房「はるとホット」は、既存の床に温水パネルを敷き、その上を仕上げ用のフローリングで覆います。温水パネルと仕上げ用床材を合わせた厚さは12ミリと15ミリの2種類。6畳用、8畳用など様々なタイプがあります。

部屋の一部分に温水パネルを敷いても、最後に仕上げ材で床全体を覆うため、パネルの位置はわかりません。1日で工事が完了するのも特徴。熱源機は、ガスか石油かを選べます。6畳用タイプ(熱源機込み)で53万5700円(工事費別)など。

ミサワホーム(東京)は、ガス温水式と電気式の施工に応じています。6畳の場合、熱源機込みでガス式67万円から、電気式32万円から(工事費別)。1日8時間使用した場合の月々の光熱費の目安はガスで3400円、電気で4000円。フローリングや大理石調の床材の中に熱源が通った一体型で、厚さ12ミリ。工期は6畳で2日間程度。

設置に当たって注意点もあります。温水式の熱源機は、一般的に室外に設置します。床が劣化していると、重ねたパネル類の重さでさらに傷む可能性があります。浮いたような感覚やミシミシという音がないかなど、耐久性の点検は必須です。また、床そのものの断熱性能が低いと暖房効率は悪くなります。


総務部 小杉 勉

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