基礎からわかる相続税 その1

亡くなった人の財産(遺産)を相続した人が納める相続税が、来年1月から増税されます。課税件数は現在の1.5倍に増える見通しで、地価が高い都市部では、相続税が身近な問題となりそうです。相続税の仕組みや変更点、増税対策などをまとめてみました。

Q.どんな制度
相続税は、土地や建物、預貯金、株式や投資信託、宝飾品、高価な芸術作品などを一定額以上、相続した時にかかる国の税金です。相続人が海外にいても、相続財産が国内にあれば課税対象になります。
所得税と同様に、遺産が多ければ多いほど税負担が重くなる累進課税となっています。多額の資産が一部の親族で何代も引き継がれないよう、「富の再配分」を図る目的があります。
相続税のように資産にかかる税金としては、生きている人の財産を譲り受けた時に課税される贈与税もあります。税額は贈与税の方が相続税よりも高いです。
相続税を計算するには、まず遺産総額を確定する必要があります。土地や建物など不動産は、国税庁が毎年7月に発表する路線価などに基づき、株式などは被相続人が死亡した日前後の市場価格で計算します。相続財産の約半分を占める不動産は、面積や使用状況(相続人が同居していたかどうか)によって評価額が変わるため、専門家に確認した方がよいです。
次に、遺産総額から以下のものを差し引いて、課税対象額が決まります。
(1)法定相続人【※1】の数に応じて課税対象額を減らせる「基礎控除」
(2)死亡保険金の一部、墓所や仏具などの非課税財産
(3)借金
(4)葬儀費用
などです。課税対象がマイナスなら、申告の必要はありません。
最後に、課税対象を法定相続分(配偶者は半分、残りを子どもが等分)通りに相続したと仮定して税額を計算し、その合計を実際の相続割合で分ければ、1人当たりの納税額が確定します。配偶者には、最低でも相続額1億6000万円まで税額がゼロになる特典(配偶者控除)も認められています。
相続発生から申告・納税までは10か月以内で、現金が不足なら物納も可能です。届け出せずに納税が遅れた場合、無申告加算税や延滞税がかかる場合があります。

【※1】法定相続人
民法で遺産相続の権利が認められている人。被相続人が遺言で「相続させない」と書いた場合でも、一定額は相続できます。その他の人は、遺言に書かれていなければ遺産を受け取れません。配偶者は常に法定相続人で、他の血族は(1)子(死亡の場合は孫)(2)父母(死亡の場合は祖父母)(3)兄弟姉妹(死亡の場合はおい、めい)の順で優先されます。(1)がいなければ(2)、(1)(2)ともいなければ(3)が法定相続人となります。

(つづく)


総務部 小杉 勉

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